NHK朝ドラ「ちむどんどん」で「しあわせのアンダンスー」が放送されました。
早いもので、全125回(9月30日最終回)のうち第90回の放送で、終盤に入りかかったあたりでしょうか。
ところで、上白石萌歌さんが演じている歌子が、暢子の披露宴で歌った「椰子の実」。
「♪名も知らぬ 遠き島より流れ寄る 椰子の実一つ・・・」
この歌、実は、フォンターナのオーナー大城房子を演じる原田美枝子さんも、若い頃に出演した映画の中で歌っていたんですよ。
ビックリですね。
若い頃の原田美枝子が「椰子の実」を歌っていた!
原田美枝子さんが「椰子の実」を歌っていた映画というのは、1989年の「釣りバカ日誌2」です。
スーさん役の三國連太郎さんとのシーンで、歌っていました。
歌子が披露宴で歌った、何度も登場する「椰子の実」の詩
舞台となった愛知県・伊良湖岬
「釣りバカ日誌2」(1989)でこの詩を歌うオーナー・大城房子(原田美枝子さん)の33年前の美しい姿がありました pic.twitter.com/lQtSfNEgOp— 四季・風・夢の色 (@dreamcolour20) August 12, 2022
それにしても、今も綺麗ですが若い頃の原田美枝子さん、メチャ美人ですね。
33年前の映像ということで、当時30才ぐらいかと思われます。 (2022年現在63才)
このシーンを見ていると、「ちむどんどん」で原田美枝子さんが大城房子を演じているのが、何だか運命的なものを感じていしまいます。
このシーンについてですが、
スーさんが海を双眼鏡で眺めていると、「何が見えます?」と原田美枝子さんが尋ねます。
「椰子の実が流れていないかと思いましてね。」とスーさん。
すると、原田さんが「椰子の実」を口ずさみます。
そして「その歌ね、柳田國男の『海上の道』って本で・・・」とスーさん。
青柳史彦のモデルは「椰子の実」の歌に由来のある人物
このスーさんのセリフに出てくる「柳田國男」という人物は、ちむどんどんの和彦の父親「青柳文彦」のモデルではと言われているんです。
柳田國男は日本民俗学の開拓者と言われている人で、明治8年生まれ、昭和37年87歳で亡くなった方です。
そういえば、ちむどんどんでも戸次重幸さん演じる青柳史彦も丸眼鏡をしていましたね。
「椰子の実」は沖縄民謡ではなかった
「椰子の実」ですが、沖縄民謡と思っていた人も多いと思いますが、(私もその一人でした)そうではありませんでした。
作曲は大中寅二、作詞はあの有名な島崎藤村です。
島崎藤村がなぜ「椰子の実」の作詞かというと、柳田國男と親しい間柄だったそうで、作詞の由来に関係していました。
椰子の実
作詞:島崎藤村、作曲:大中寅二(1936年に発表)
名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ故郷の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき)旧(もと)の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせるわれもまた 渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ実をとりて 胸にあつれば
新(あらた)なり 流離(りゅうり)の憂(うれい)海の日の 沈むを見れば
激(たぎ)り落つ 異郷の涙思いやる 八重の汐々(しおじお)
いずれの日にか 国に帰らん
1936年に発表された曲ということで、太平洋戦争に入る5年前ほどのことになります。
歌子の父「比嘉賢三」は戦前に流行った曲を、戦後戻り歌子へとこの「椰子の実」を教えていたんですね。
時代背景とピッタリです。
「椰子の実」の歌詞は、柳田國男から聞いた話が面白いエピソードで、そこからヒントを得て島崎藤村が作詞をしたんだそうです。
その内容は
柳田國男が東京帝国大学2年だった1898年(明治31年)夏、愛知県・伊良湖岬で1カ月ほど滞在。
その時に、恋路ヶ浜の海岸に流れ着いた椰子の実を見つける。
「風の強かった翌朝は黒潮に乗って幾年月の旅の果て、椰子の実が一つ、岬の流れから日本民族の故郷は南洋諸島だと確信した。」
というものでした。
柳田國男は、この出来事がキッカケとなり沖縄に関心を向けて研究を進めていたったそうです。
ちょうど、この「釣りバカ日誌2」のシーンの舞台は、愛知県の伊良湖岬でした。
それにしても、伊良湖岬だからということなのか、椰子の実が流れてきてないか探すなんて、スーさんも粋です。
また、その椰子の実を探す様子を見て、パッと「椰子の実」を口ずさむ原田さんも・・・
とっても素敵なシーンですね。
さて、ちむどんどんですが、「椰子の実」を歌う歌子のことが気になります。
智は歌子の気持ちに気づけるのか、そして二人は結ばれるのか・・・
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以上「【ちむどんどん】歌子の唄「椰子の実」原田美枝子も若い時に歌っていた!」でした。
最後まで記事を読んでくださりありがとうございました。